東洋思想に学ぶ

陰陽論とは

2019年8月30日

みなさん、こんにちは。東洋と西洋の知の融合研究所事務局の瀧上です。今回は「陰陽論」についてお伝えします。

 東洋思想において大事な考え方のひとつに「陰陽論」があります。これはこの世に存在するものすべては「陰」と「陽」から成り立っているという考え方です。

 よく「陽気な人」や「陰気な人」という使い方をしますが、東洋思想での「陰」は充実や革新など、中に向かっていく力を意味します。また「陽」は発展や拡大という、外に出ていく力を意味しています。つまり、陽は良くて陰は悪いというわけではなく、力の向きが違うということです。

 最初にお伝えしたようにこの世に存在するものすべては陰と陽で成り立っているということは、人生においても同じと言えます。大事なのは、今、自分がどちらに居るのかを見分ける目を持つこと、陰であれ陽であれ、その中でどう自分が動くと充実した日々が送れるかを考えることだと思います。

 また、「陰極まれば陽に転じ、陽極まれば陰に転ず」という言葉もあります。行き過ぎれば逆に転じるという意味です。つまり陰も陽も長くそこに留まることなく、陰に入った時にいかに自分の内面を磨き、充実した日々を送ることができるかが、陽に入った時の生活が一段と違った生活を送ることができるようになります。

 加えて陰と陽のバランスをうまく取ることも大事な点です。私たちは陰と陽を行き来しながら、目の前にある物事だけに捕らわれることなく、長期的な視点も持ちながら過ごしていければと思います。